サンシュユは2月が開花時期の庭木🤩【生薬になる実-葉-剪定のコツも解説します】
更新日:2021.03.01.
サンシュユってどんな木なの?庭木に選ぶか迷っているんだけど...ついでに育て方も教えて欲しい。
それと庭工事も考えているので、評判の良い業者の探し方も知りたいな。
と悩みを抱えている人に向けて書きました。
ポイントは次の3つです。
- サンシュユの木の特徴や育て方
- 庭木におすすめな理由5つ
- 通販で買えるおすすめサンシュユ3選
記事を読み終えると、サンシュユがどんな木なのかわかり、もう庭木に選ぶかどうか迷わなくなっているはずです。
当社クローバーガーデンは埼玉県の「外構と庭工事の専門会社」です。
年間200本以上の庭木を植え、植えた後の管理・剪定なども行っています。
サンシュユは2月が開花時期の庭木🤩【生薬になる実-葉-剪定のコツも解説します】
サンシュユは当社クローバーガーデンがおすすめする庭木です。
春の訪れを告げる早春の花木で、黄金に輝く花をびっしり咲かせます。苗木の販売価格帯は¥1,000~20,000ほど。枝はヨーグルト作りに使え(!?)、赤い実は漢方薬(生薬)になります♪。
ただ植える場所を選ばず、管理もおろそかにすると、病気になったり枯れる心配もあります...でもこのページをじっくり読んでもらえれば、その解決策もしっかり解説していますので心配ありませんよ。
サンシュユをあなたの家の庭木に選んでも間違いナシです。
このページの内容
それでは、ひとつずつ解説していきます。
サンシュユは2月が開花時期の庭木【基本情報】
- サンシュユってどんな木なの?
- 名前の由来は?
- 花言葉はなに?
サンシュユってどんな木なの?
落葉小高木樹のサンシュユは中国・朝鮮半島原産で、早春に黄金の花を咲かせる花木です(マンサクも早春の花木として有名)。
江戸時代中期に薬用として日本へ渡来し、現在は庭木や公園樹として観賞用に広く植栽されています。
ミズキ科ミズキ属なので、ハナミズキとヤマボウシと同じ仲間になります。どちらもシンボルツリーとしてものすごく人気があります。
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- 分類:落葉小高木
- 学名:Cornus officinalis
- 漢字:山茱萸
- 別名:ハルコガネバナ、アキサンゴ
- 科名:ミズキ科
- 属名:ミズキ属
- 原産地:中国、朝鮮半島
- 花言葉:持続、耐久、強健
名前の由来は?
サンシュユの名前は、中国名「山茱萸」の音読みから来ています。「茱萸」はグミのことを指し、秋に赤い実がなります。
別名の意味は?
サンシュユには別名「ハルコガネバナ」と「アキサンゴ」があります。
ハルコガネバナ(春黄金花)は、春に黄金の小さな花が集まって咲くことからです。
またアキサンゴ(秋珊瑚)は、秋になる赤い実がサンゴに似ているからです。
花言葉はなに?
「持続」「耐久」「強健」など良い意味があります。
ヨーグルトがサンシュユから作れるって本当?
サンシュユからヨーグルトが作れると聞き、ネットで調べてみました。
サンシュユの枝(乳酸菌がいる)を牛乳に入れ、長い時間保温します。すると牛乳が固まり、ヨーグルトができるというものです。
実際に試したことはありませんが、興味のある方はこの参考ページ≫樹木の枝に住む乳酸菌についてを読んでからトライしてください!
庭木・シンボルツリーにおすすめな理由5つ
- シンボルツリーに使える落葉小高木樹
- 黄金の花を咲かせる
- 秋の紅葉と赤い実が美しい
- 甘酸っぱい果実がなる
- 切り花としてインテリアに飾れる
それでは、ひとつずつ解説していきます。
1.シンボルツリーに使える落葉小高木樹
サンシュユはシンボルツリーとしておすすめの庭木です。
果実を薬用とするため江戸時代中期に導入された樹木で、今では春の代表的な花木として定着しています。黒い枝のラインと黄花のコントラストが美しく、1本だけでも野趣あふれる存在感があります。雑木の庭にもぴったり。
樹勢が強いので強剪定にも耐え、病害虫もあまりつかない、庭木初心者でも管理しやすい庭木です。
同じミズキ科のヤマボウシとハナミズキも、シンボルツリーとしてものすごく人気があります。
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ハナミズキは4月が開花時期の庭木🤩【花言葉-育て方-剪定のコツも解説します】
- 樹高:2~7m
- 葉張り(樹冠の横幅):4~5m
- 花色:黄
- 開花期:2~3月
- 果実色:赤
- 果実熟期:9~11月
- 用途:シンボルツリー、庭木、添景樹、切り花・生け花・茶花
樹木の特徴
サンシュユは樹高2~7mほどの落葉小高木樹で、早春の2~3月に黄金に輝く花を咲かせます。
樹勢が強く、枝を地ぎわから斜めに広げながら伸ばし、樹冠が大きくなる庭木です。放任すると大きくなりすぎるので、狭い庭にはあまり向かないのがデメリットです。
樹木が生長すると、灰黒褐色の樹皮が剥がれるのが特徴です(野趣に富んでいる)。
風水で考える植え場所は?
風水では「西に金色が金運アップ」というのが有名です。
サンシュユは日当たりを好む樹木なので、西に植えるのがおすすめです。逆に日当たりが悪いと、花つきが悪くなります。
デメリットは?
デメリットは、枝を長く伸ばし大きく生長することです。
そのため狭い庭には植えづらい庭木です。コンパクトに維持したい場合は、株立ちにして鉢植えをオススメします。
ただし強剪定しても枯れる心配は少ないので、3年おきぐらいに樹高を低くする剪定を行っても大丈夫です(翌年は開花しない)。
2.黄金の花を咲かせる
サンシュユの最大の魅力は、まだ寒い早春の2〜3月に黄金の花を咲かせることです。
枝が見えなくなるほどびっしり花が咲き、その姿は見事で圧倒されます。マンサクとともに春を告げる花木として、昔から日本人に親しまれてきました。
サンシュユは黒っぽい野趣あふれる幹枝を持ち、花とのコントラストがとても美しいです。花が終わった後に葉が展開するので、雑木の雰囲気がずっと楽しめます。
ほかに早春に花が咲くおすすめシンボルツリーは「梅やアカシア」などです。
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花の特徴
黄金の小さな花が1カ所から20~30個集まって咲くことから、別名「ハルコガネバナ」とも呼ばれています。
花の直径4~6mmで、花が放射状に咲く散形花序(さんけいかじょ)です。花序の基部には総苞片が4枚つき、花びらは4枚あり後ろに大きく反り返ります。4本ある雄しべは目立ちます。
3.秋の紅葉と赤い実が美しい
サンシュユは春だけでなく、秋も楽しませてくれます。
葉っぱが赤く紅葉する姿はとても風情があり、同時期に赤く熟す果実とのコラボも見どころです。楕円形のかわいらしい果実が枝一面になり、和風の雰囲気を醸し出します。
葉っぱの特徴
葉は花が咲いた後に展開し、秋には赤く紅葉します。
対生で長さは4~12cm、長い葉柄を持ち、枝先に集まってつきます。
縁は滑らかでギザギザ(鋸歯)がありません。裏面には褐色の細かい毛があり、先端が尾状にとがります。
側脈は4〜7対あり、湾曲しながら先端に向かいます。
4.甘酸っぱい果実がなる
サンシュユの果実には、いろいろ利用価値があります。
- 生食
- 果実酒
- ジャム
1.熟した果実は生食でき、甘酸っぱい味がします(ひとつ食べれば十分ですが...)。
2.果実酒は疲労回復や冷え性などに効能があり、ホワイトリカーと氷砂糖を使って作るのが一般的です。
3.ジャムも作れ、赤く熟した甘い果実を使います。レモン果汁を少々加えるのがポイントです。シロップも作れます。
果実の特徴
実は9~11月ごろに赤く熟し、秋っぽい風情を感じさせてくれる鑑賞価値の高い果実です。
果実を枝一面につけることから「アキサンゴ」が別名。形は楕円形で長さは1~2cm、葉の腋(わき)にぶら下がります。
果実は生薬になる
もともとは生薬(漢方薬)として日本へ渡来しました。
種子を取り除き日干しした果肉を使い、「滋養強壮・冷え性・止血」などの効能があります。【参考ページ】≫タケダ健康サイト
5.切り花としてインテリアに飾れる
サンシュユは、古くから切り花(生け花)として利用されてきました。
ふんわりした小さな花が和風の雰囲気を出し、野趣に富む黒っぽい枝も見応えがあります。
おすすめの生け方は、サンシュユは枝が長くボリュームが出にくいので、他の花と合わせることです。サンシュユだけだとさびしい見た目ですが、それもまた「わびさびがあって」いいのかもしれません。
【サンシュユの剪定】時期は冬で自然樹形にしよう!
- 適期:12~4月(厳寒期を除く)
- 仕立て方:自然樹形、株立ち
剪定のポイント
剪定の適期は、落葉期の12~4月です。
放任すると枝を四方にどんどん伸ばすので、剪定作業は必ず必要になります。
剪定の効果的なやり方
放任すると、地際から斜上する枝(ひこばえ)を出して大株立ち状になります。
植えた段階で、早めに枝を2~3本に整理します(株立ちにする)。あるいは、主幹を1本にしてほかの枝を切り取り、自然樹形樹形をつくっておきましょう。
ただし、そこから出る小枝も水平に近い角度で発生するので、場所に合わせて樹形を整えます。枝が込みすぎた株は、花の咲き始めごろに大きな枝を間引くように切り、切った枝は花瓶に挿しておけば長く楽しめます。
花をあきらめることも大切
サンシュユは大きく生長する性質があります。
手に負えないほど大きくなりすぎたら、花後に強剪定を行っても枯れる心配はありません。しかし翌年の開花はあきらめましょう。
3年おきぐらいに強剪定するのがおすすめです。
不要枝の整理
サンシュユの魅力は枝いっぱいに花を咲かせることなので、花芽を残しつつ不要枝を整理します。
落葉期に花芽についていない徒長枝や不要枝を切って、花芽をつける細かい枝を出させるようにしましょう。
病害虫の発生を防ぐためにも、風通しがよくなるような「透かし剪定」も大切な作業です。
剪定だけしてくれる業者ってあるの?
剪定だけ依頼したい人は、「剪定110番」へ相談してみてください。日本全国対応してくれます。
「1本あたり2,890円~」でプロによる庭や庭木の手入れ、高所など作業しにくい庭木の剪定に困っている方におすすめです。
【サンシュユの育て方】鉢植え・挿し木のポイントも解説
- 植栽適地:北海道北部を除く日本全国
- 生長スピード:★★★ 速い
- 日照:★★★ 日なた
- 土壌の質:全般
- 土壌の乾湿:★★☆ 普通
- 根の深さ:★★☆ 普通
- 耐寒性:★★★ 強い
- 耐暑性:★★☆ 普通
- 耐陰性:★☆☆ 弱い
育て方のポイント!
日当たりが良く、寒風が防げる場所に植えましょう。
植栽適地
北海道北部を除く日本全国で植栽可能で、冬の寒さにも強い庭木です。
植付け、移植(植え替え)
植えつけ適期は、厳寒期を除く12~4月です。
日当たりと水はけのよい「保湿性のある肥沃な場所」に植えます。
植え穴は大きめに掘り、堆肥や腐葉土をよく混ぜてから高植えにすることがポイントです。植え付け後は、株元に敷きわらや腐葉土を厚めにマルチングすると効果的。支柱を立てるのを忘れずに。
鉢植えは、7~10号鉢に植えて、あまり枝を出さないように仕立てるとよいでしょう。
水やり
庭植えは夏季に晴天が続き、ひどく乾燥している場合を除き必要ありません。
鉢植えは初夏から夏にかけてたっぷり与え、冬季は控えめにしましょう。花芽分化前の7月はやや控え気味にします。
肥料
1~2月の寒肥(骨粉・油かすなどの有機質肥料)のほか、初夏と初秋に緩効性化成肥料を施しましょう。
窒素が多いと、枝が伸びすぎ花つきが悪くなります。
増やし方
つぎ木・とり木でふやします。
つぎ木のポイント
つぎ木のメリットは、親木と同じ性質を受け継ぐ樹木を作れることです。
適期は2~3月です。
つぎ木の方法は、つぎ穂(ふやしたい品種)と台木(だいぎ)の形成層を密着させ、つぎ木専用テープで固定します。形成層同士を隙間なく密着させるのがポイントで、木を切るナイフの切れ味が活着の良し悪しを決定します。
つぎ木後は半日陰に置き、水やりをしながら育てます。うまく活着したらテープを取り外し、つぎ穂の芽を1つ残し、その他の芽(台木とつぎ穂の両方)は切ってしまいます。支柱を立てて補助しておくと、活着部分が折れる心配がありません。
取り木のポイント
取り木の適期は4~8月ごろです。
「曲げどり」という取り木方法があり、初心者でも簡単でオススメです。
株元から出ている枝を曲げ、曲げた部分にナイフで切り込みを入れて表皮を剥がします。根がついているその株を土に埋め、あとは普通に管理します。
病害虫
サンシュユに病害虫はあまりありませんが、日当たりと風通しが悪いと病害虫が発生します。
とくに注意したいのが「うどん粉病」で、若い葉や茎の表面にうどん粉をまぶしたように白いかびが生えます。
主な害虫は「カイガラムシ・アブラムシ・テッポウムシ」などです。
- ベニカXファインスプレー:うどんこ病の予防と治療効果あり、カイガラムシ対策に
- ベニカXネクストスプレー:アブラムシ対策に
- 園芸用キンチョールE:テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)対策に
【サンシュユの種類】斑入り品種もある
- 金時:秋にいっぱい果実がなる
- ショコラ:苗木でもよく咲く(鉢植え向き)
- セイヨウサンシュユ(エレガンティシマ):斑入りの葉
- セイヨウサンシュユ(ヴァリエガタ):覆輪の葉
通販で買えるおすすめサンシュユ3選
どんなサンシュユを選んだらいいのか、まったくわからない...おすすめを教えてください!
それでは最後に、通販で買えるおすすめサンシュユの苗木商品を紹介します。
値段相場は¥1,000~20,000ぐらい(大きさによる)です。背の高さは0.3~2.0mほどで、小さい木は鉢植えに、大きい木はシンボルツリーとして地植えに使うことをオススメします。
植木を植えた経験がある方なら自分で植えるもよし、初心者なら植木だけ購入して業者に依頼してもよし。業者に依頼したら、その後の手入れの仕方もこっそり教えてもらいましょう。
1.サンシュユ
価格:¥11,000
樹高:1.2m
おすすめ度:5.0★★★★★
庭に植えるのにちょうどいい大きさのサンシュユで、玄関前のシンボルツリーに植栽するのがオススメです。
このサンシュユは「トオヤマグリーンさん」の商品です。
2.金時
価格:¥4,314
樹高:0.8m
おすすめ度:5.0★★★★★
サンシュユの果実のつき方には個体差があり、どの木も真っ赤な実をたくさんつける保証はありません。
しかしこの「金時(きんとき)」は、特に実つきのよい個体を選抜したもので、秋にびっしりと赤い実をつけます。
このサンシュユは「園芸ネットさん」の商品です。
3.斑入りサンシュユ
価格:¥1,400
樹高:0.3m
おすすめ度:3.0★★★☆☆
葉っぱに模様が入る「斑入りサンシュユ」で、おしゃれで明るい雰囲気が魅力です。内側が緑で、外側の縁が白(淡い黄色)。
花が終わった後も明るい葉が秋まで残るので、カラーリーフプランツとして楽しめます(鉢植えでも)。
このサンシュユは「日本花卉ガーデンセンターさん」の商品です。
【無料】評判の良い庭業者の探し方
庭木を植えるだけでなく、庭工事もいっしょにやって欲しい人いますよね?
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まとめ:サンシュユは庭木に最適!
記事のポイントをまとめます。
- サンシュユの特徴や育て方
- シンボルツリーにおすすめな理由
- おすすめサンシュユの値段
以上の3つです。
春の訪れを告げる早春の花木で、黄金に輝く花をびっしり咲かせます。苗木の販売価格帯は¥1,000~20,000ほど。枝はヨーグルト作りに使え(!?)、赤い実は漢方薬(生薬)になります♪。
当社クローバーガーデンも特にオススメする木なので、興味があったらぜひ植えてみてください😊
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以上、サンシュユは2月が開花時期の庭木🤩【生薬になる実-葉-剪定のコツも解説します】…という話題でした。
更新:2021年03月01日|公開:2008年10月24日