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8. 土壌の保水力

【1】土壌の保水力

 水が不足すると作物がしおれますし、それをほっておくと枯れてしまいます。だからといって水を過剰にやってしまうと、根腐れがでて作物の生育が悪くなります。作物をよく育てるには排水をよくするとともに、保水力のある土をつくることが大切です。

 植木鉢には赤玉土という市販の赤土が使われますが、これは一つ一つの玉の水持ちが良く、玉と玉の隙間があるので排水が良いです。

 排水が良いということであれば砂が一番いいのですが、砂は保水力がないのでいつも水やりをしなければなりません。保水力があれば作物の生育がいいし、水の節約のうえからも水まきの労力が軽減できるので大切です。


【2】保水力のカギは粘土と腐植!

保水力のカギは粘土と腐植

 粘土は肥料分の貯蔵庫としての作用を持っていますが、排水や通気性に対してはマイナスの作用を持っています。腐植も肥料や水分の吸着をよくしたり、微生物やミミズなどの有用小動物の繁殖を助けてくれますが、単独では土壌団粒の形成には役立ちません。

  粘土と腐植が適度に存在すると、粘土腐植複合体ができ、土が団粒化します。土が団粒化すると土中の隙間が多くなるので通気性は良くなるし、排水も良くなります。しかも、粘土や腐植が単独に持っている肥料分や水分の保持力も、団粒構造ができることによって相乗効果がもたらされます。


【3】土の種類で違う保水力

 下図のような実験を行いますと、砂の多い土は下のコップにさっと水が落ちていきますが、粘土の多い土はなかなか水が落ちません。粘土と腐植が適度で団粒構造のできている土は、加えた水の落ちは早いですが、その量は少量です。

 つまり、砂土は排水が良いが、保水がありません。粘土質土壌は保水力はありますが、排水に悪いです。粘土と腐植が適度にあって団粒化している土は排水がよく、しかも保水力が良いことが分かります。

土の種類で違う保水力

 ■砂の多い土(左図)は、すぐに水がしみ出しコップがいっぱいになる。水がたまらずすぐに出てしまう。


 ■粘土の多い土(中図)は、長い時間がかかって少ししかたまらない。水はなかなかしみ出さず、土にたまってしまう。


 ■団粒構造の土(右図)は、適当な早さで出てしまい、あとはもう出てこない。早くしみ出し、たくさんの水をためる。


【作成日:2010年4月5日】