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オミナエシ【育て方のポイントと特徴】

多年草、宿根草のオミナエシ(女郎花)。日本では「秋の七草」の1つとして古くから親しまれてきた。東アジアなどに約15種が自生している。

オミナエシ【育て方のポイントと特徴】 オミナエシ【育て方のポイントと特徴】
黄色い花を咲かせるオミナエシ

オミナエシ(女郎花)の概要

  • 分類:耐寒性多年草
  • 学名:Patrinia Scabiosaefolia
  • 科名:オミナエシ科
  • 属名:オミナエシ属
  • 原産地:東アジア
  • 花言葉:深い愛
  • 用途:切花、庭植え、鉢植え

栽培

  • 発芽適温:20℃前後
  • 標準発芽日数:10~14日
  • 播種期:3~4月
  • 定植・株分期:10~11月
  • 開花期:8~10月
  • 花色:黄
  • 草丈:60~100cm
  • 草型:縦にまっすぐ伸びる

性質

  • 日当り:日なたでも日陰でも良い
  • 耐寒性:強
  • 耐暑性:普通
  • 耐乾性:普通

オミナエシの特徴

オミナエシ【育て方のポイントと特徴】 オミナエシ【育て方のポイントと特徴】
オミナエシが花が風にそよぐ様子は女性的

オミナエシは日本各地の陽当たりの良い山野に自生し、東アジアなどに約15種が分布している。園芸用の採取や最近では里山の開発が進み年々減少している。古くから親しまれ、「万葉集」「源氏物語」にも登場する。切り花の場合は本格的な収穫は3年目からとなる。

オミナエシは根茎は太くがっしりしていて移植に強い。背丈は60~100cmほどで茎は細く弱々しく見えるが、強くしなやかで少々の暴風では倒伏しない。初秋9月頃に茎の上部で分枝し、4mmほどの黄色い小粒の花を散房状に傘を広げたように咲かせる。葉は対生につき、葉身は羽状に分かれ裂片は狭く先端はとがる。


育て方・栽培のポイント

丈夫で育てやすい植物であり、日当たりと水はけのよい場所に植える。種まきあるいは株分けを10~11月に行いふやす。草丈を低く抑えたい時には、茎が伸び始めたら先端を切り詰めるとよい。連作を嫌うので毎年植え替えないと、いつのまにか小さくなり消えてしまう。時々脇に出る小苗をほかの場所に植えるとよい。


秋の七草

万葉集の山上憶良が詠んだ歌に、「秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七草の花。萩の花、尾花、葛花、撫子の花、女郎花また藤袴、朝貌(がお)の花」がありこれが秋の七草。桔梗は朝貌と同じ。ハギ、ススキ、クズ、カワラナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、キキョウのことをいうのが一般的。

春の七草は「セリ、ナズナ、オ(ゴ)ギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ、これぞ七草」となり、正月に七草粥を食べる習慣がある。


名前の由来

オミナエシのオミナは女、エシはメシ(飯)がなまった言葉と言われている。白米を「男飯」と言ったのに対し、粟飯(あわめし、黄色)を「女飯」と言ったところから「オミナエシ(女郎花)」に転化したという説がある。同属の「オトコエシ(男郎花)」は白い花を咲かせ、草姿がしなやかなオミナエシより力強い感じを受けることにちなんでいる。

細長い茎で花が風にそよぐ様子はいかにも女性的で、女郎花(オミナエシ)の名にふさわしい花である。現代では女郎はあまり良い意味で使われないが、かっては「美しい人」を意味する言葉であった。


生薬・漢方薬

全草を乾燥させて煎じた敗醤(はいしょう)には、解熱・解毒作用があるとされ生薬や漢方として利用する。


種まきでの繁殖

種子について

種子はホームセンターなどで購入するか、花後(10月頃)にできた果実から採取してもよい。採取した種子は乾燥剤(たまに交換)を入れた缶に入れ冷蔵庫に保管し、ビニール袋での密閉は難しいのでやらないこと。自家種子による育苗では、開花期や草姿にばらつきが多く出やすい。


種まきの方法

適期は3~4月。用土には保水性と通気性が必要で、乾いた砂や細かい土を混ぜると良い。排水の悪くなる3mm以下の微粉はふるい落とすと良く、小石を容器の底に2層になるように敷き詰めておくこと。発芽用土の肥料成分は、発芽の抑制をするので少量あるいは無しにする。発芽がそろうまでは表土が乾いたらシリンジ(霧かけ)し、光が強すぎる時は遮光をする。覆土(湿度をたもつため)は細かい粒子のバーミキュライトや砂を用い、種子が隠れる程度でやめる。

種まき用土の例

鉢底石の例

発芽率を上げるポイント

発芽と水

播き床への水分供給は土を湿らせた後に種子をまき、霧吹きを使って乾燥を防ぐようにする。水分が不十分だと種子の吸水が阻害されて発芽は悪くなり、逆に水分を与えすぎると加湿となり空気量が欠乏し発芽は悪くなる。水分も空気量も両方保つように努めること。


発芽と温度

オミナエシの発芽適温は20℃なので、それに近い温度で管理すること。標準発芽日数は10~14日。


育苗管理

苗の育て方

オミナエシの育苗管理は健全な苗を育てるためで、発芽後の幼苗は十分な日光を当てて育てること。置き場所は風通しの良い場所に。水分は発芽前の土は表面を乾かさないようにする。発芽してからは少しずつ乾燥気味に管理することで、幼苗の根毛や根が数多く生えて深くまで伸びるようになり、立枯れ病などの病原性細菌も増えにくくなる。


用土管理

赤玉土:腐葉土=1:1、ピートモスがベースの市販品:腐葉土=1:1、あるいは培養土:砂=4:1に配合した複合用土などを使う。

育苗用土の例

肥料管理

発芽した幼苗には、7~10日に1度の液体肥料を水やり代わりに与える

液体肥料の例

間引き

種子量が多く幼苗が込み合ってくると徒長するので間引きを行い、間引き後は幼苗の葉と葉がふれ合わない密度にする。


植えつけ

苗は本葉5~6枚、草丈が5cm程度に生育するまで育苗し、それから目的の場所へ植え付ける。


花壇での育て方

スペースの確保

オミナエシは年を追って株が大きく充実し、株分け作業も必要になってくる。植え替えの必要のない広い場所に植えるとその後の管理も楽である。


苗の植えつけ

ポット苗は植えつけ時に根鉢がくずれないよう前日に水を与えておき翌日に植えるか、当日の午前中に水を与え午後に植え付ける。ポットの土をくずさないように気をつけ、根鉢の表面が花壇の表面と同じ高さになるように植えつける。植え終わったらたっぷり水まきをする。


植える場所

日当りと排水が良く、やせ気味な砂を含む土が適している。土が肥沃すぎると過剰に生育し、茎が太くなる、花色が悪くなる、発芽数が減少するといった弊害が生じる。適正土壌酸度はpH5.5~6.5。


水まき

水やりは1年を通して土の表面が乾いたら与える程度にする。水を与え過ぎると根腐れを起こすので注意すること。

植えつけ時に潅水し活着させた後は、原則として水まきはしない。水まきを続けると根は地下の浅い土層でのみ育つため、晴天が続き地表が乾くと根は水不足となり地上部はしおれ現象を起こし枯死する場合がある。自然にまかせれば根は水を求めて土中に深く入り、水不足になれば毛細管現象で地下から水を吸い上げて地上部に供給し、バランスのとれた生育を続ける。

冬の乾燥は越冬中のオミナエシに悪影響を及ぼすので、寒くても水やりは必要となる。水やりはホースやノズルをはずしたジョウロの先端に手のひらを当てて潅水し、水圧で穴が開かないように均一に与えるのがポイント。


肥料

花壇に植えつける場合は、堆肥や腐葉土を1m2当たり2~3kgほどをあらかじめよく混ぜ込んでおく。

窒素が多いと切り花の品質が悪くなり、過剰生育による病害発生につながる可能性がある。肥沃な土では窒素をできるだけ減らし、カリウム・リン酸に施肥の重点を置く。カリウム欠乏が現れやすく、土壌中のカリウム含量は100g当たり20mg以上は必要である。

元肥(もとごえ)とはオミナエシを植えつける時に事前に施す肥料を指し、花壇では緩効性肥料(N-P-K=10-10-10)50g程度を全面にまいてよく耕してから植えつけるか、有機質ベースの配合肥料をまいて耕した後2~3週間たってから植えつける。

追肥とはオミナエシの生長にあわせて施す肥料を指し、速効性肥料や緩効性肥料を使用する。

また毎年秋に元肥として肥料を施してもよい。


施肥のポイント

施肥全量が一定なら施肥回数を多くして1回の施肥料を少なくして与えると障害が少ない。効果が現れないときは、次回の施肥料を多くせず施肥間隔を短くするか、次回の施肥期まで液肥を与える。リン酸成分の効果は遅れるので、必要量を多く元肥で与える。窒素とカリウムは潅水や降雨で流出しやすいので、元肥以外に追肥を2、3回与える

有機質肥料や無機質肥料にかかわらず、肥料成分は土壌微生物の影響を受けるのでそれらのバランスを保つことが必要。よく熟成されたバーク堆肥などの有機質資材を用土や圃場、菜園などに投入しておくと良い。また、特定の肥料成分で土壌病害がひどくなることが知られているので施肥には注意が必要。

オミナエシの生育や季節に合わせた施肥時期があるが、機械的に施肥するのではなく、植物の生育状態を見る「植物の顔見て」施肥を行うと良い。オミナエシの状態から肥料成分の過多や欠乏が見分けられるよう、日々のチェックすることが望ましい。


肥効期間
  • 化成肥料:約1ヶ月
  • 液体肥料:7~10日
  • 緩効性化成肥料:3ヶ月以上

花壇用肥料の例

コンテナ・鉢での育て方

細かい管理が重要

限られた土の量でオミナエシを育てるコンテナ栽培は、潅水量が多く細かい施肥管理が重要となる。園芸環境に恵まれない園芸好きやマンションやアパートなどの集合住宅に住む人にとっては最適である。


1年の作業サイクル

春は頂芽の管理、夏は施肥、秋は枯れ葉の整理、晩秋には茎や葉の始末がオミナエシの1年の作業サイクルとなる。春になると必要以上に芽が出てくるので、適当な本数に摘心・整理する。株分けは秋に行う。

肥料は一般的に3回、芽が出た時、花が咲く前、花が咲き終わった後に施す。

耐寒性のあるオミナエシは一定期間寒さにあわないと生育も開花もしないので、冬も戸外に置く必要がある。


コンテナ・鉢の大きさ

オミナエシを植えるコンテナの大きさは最低15cm以上は必要で、小さすぎると水やりの手間が多くなり大変。複数の植物で寄せ植えを楽しむ場合は、幅20cm・深さ20cm以上の大きさが必要である。


コンテナ栽培の用土

オミナエシにはやや重い土を培養土として用いるのが基本となる。赤土、黒土、荒木田土、赤田土は保肥力があるので、栽培期間の長いオミナエシを植えるのに適している。これらをベースにパーライトやバーミキュライトなどの軽い素材をブレンドする。赤玉土:腐葉土=7:3の配合土、あるいは市販の培養土に赤玉土を2~3割加えて用いるのおすすめである。

コンテナ用土の例

植えつけ作業

つぼみが見える程度の小さい苗を育ててから植えつけた方が丈夫で長持ちする

植えつけ作業は風や日の当たらない場所で行うが、重いコンテナでは置き場所で植える。コンテナの下にはレンガや石などを置き空間を作る。鉢底には排水を良くするためゴロ石(軽石・鉢底石)を敷くが、土の排水性や通気性をよくする働きがあり根腐れの予防に効果がある。ただ排水孔がいくつも開いていたり、排水の良い土であれば必要ない。

鉢底石の例

植えつけのポイント

植えつけはポットから土がくずれないように根鉢を抜き、あらかじめ決めた場所に植える。根鉢とコンテナの間には隙間ができないよう、棒などでつついて土を入れていく。用土は鉢の上面まで入れず2~3cm下げておくと、水やり時に水や土が流出しなくなる。必要に応じて支柱を立てても良い。

植えつけたら水やりを2回に分け、1回目は鉢穴から土が少し流れるまで、2回目はコンテナ内の隅々まで水が行き渡るようにする。植えつけ後は1週間ほど直射日光や風を避けた場所で管理する。


水やりの管理

水やりは1年を通して土の表面が乾いたら与える程度にする。水を与え過ぎると根腐れを起こすので注意すること。冬は特に乾燥気味に管理することが大事。


水やりのポイント

水やりは朝方が良く、気温が高くなる日中は避けた方が良い。水は花や葉にかからないよう株元から鉢土全体に行き渡るようにする。鉢底から水が流れ出るまでたっぷり行い、夕方には乾いている状態が理想的。

夏は朝に水やりをし30℃を越えるような日中は避ける。気温より用土の温度が高くなり、根がつかれ生育が停止する原因となる。冬は寒く凍るような日中や気温が下がる夕方には水やりをしないこと。土が凍り、根が切断されたり凍傷にかかったりして根を傷める。

乾きすぎた培養土はたっぷり水をかけても水道(みずみち)ができて全体に行き渡らなくなるので、水やり後しばらくしてから2回目の水やりをする。


水やりのトラブル

水が多く排水が悪い症状
  • 花が小さくなり腐ってくる
  • 生育不良で軟弱になる
  • 葉の一部が腐り、上の方の葉と下の方の葉が同時に落ちる
  • 葉が湾曲し黄色くなってなえる。先端が茶色くなる
  • 根が褐色になりもろく切れやすくなる

水やりが不定期で時々乾燥させる
  • 開花期間が短く花がなえやすく、散りやすい
  • 軟弱で萎え、小さいか生長しない
  • 古い下の方の葉から落ち始める
  • 葉が湾曲し黄色くなってなえる
  • 葉色が茶色になり乾燥する

水がしみていかない

土の表面が固まってしまうことが原因。表面をスコップやフォークで刺し、水が通りやすいようにする。植え込んであるコンテナを水に浸す。


水道(みずみち)ができてしまう

培養土が縮み、土とコンテナの間に空間ができることが原因。植え込んであるコンテナを水に浸し培養土を膨らます。


置き場所

戸外の日当たりの良い場所に置き、夏は半日陰になるような涼しい場所がよい。


肥料の管理

コンテナ栽培は土の量が限られているので施肥料がオミナエシの生育に反映しやすい。多く与えすぎると根腐れを起こし、少ないと肥料切れを起こしてしまう。

元肥として緩効性肥料や配合肥料を土に混ぜ、用土1リットル当たり3gを目安とする。追肥は2、3回与えると良く2ヶ月おきに1回与え、元肥の1/3量を目安に施す。観賞を目的に花を多く楽しみたいときは、即効性のある液体肥料を定期的に与える。

コンテナ用肥料の例

施肥のポイント

施肥全量が一定なら施肥回数を多くして1回の施肥料を少なくして与えると障害が少ない。効果が現れないときは、次回の施肥料を多くせず施肥間隔を短くするか、次回の施肥期まで液肥を与える。リン酸成分の効果は遅れるので、必要量を多く元肥で与える。窒素とカリウムは潅水や降雨で流出しやすいので、元肥以外に追肥で2、3回与える

夏は肥料が溶けやすいので肥料切れに注意が必要。粒状や固形肥料は温度が高く潅水量が多いと水に溶けやすくなり、肥効期間は表示より短くなる。

オミナエシの生育や季節に合わせた施肥時期があるが、機械的に施肥するのではなく、植物の生育状態を見る「植物の顔見て」施肥を行うと良い。オミナエシの状態から肥料成分の過多や欠乏が見分けられるよう、日々のチェックすることが望ましい。


植え替え作業

オミナエシは鉢植えの場合は植え替えが必要(最低でも3年に1度)で、庭植えの場合は特に必要なし。オミナエシの生育環境にもよるが、ルートバンド(根の発達が進み過ぎて鉢底まで帯状に根の回っている「根づまり」状態)ができ排水孔から根が伸びてきて土の乾きが早くなり、生育が悪くなったときが植え替えの目安となる。


植え替えのポイント

植え替え作業はほぼ1年中できるが、オミナエシが活動を始める春に行うと失敗が少ない。鉢から取り出した株は、古い土を落とし黒くなった根は取り除く。鉢の大きさを変えないときは、根の先を刈り込むが25%以上カットしないのがポイント。

培養土は元の鉢土と同じ組成の土を用い、水やりは新しい土に根が伸びるまでは株元中心に行う。暑い季節の鉢上げ後は1週間程度は日陰に置き、活着を待って目的の場所へ移動させる。


鉢替え

鉢替えは現在使っている鉢よりもひとまわり大きい鉢に植え替えること。根鉢を崩さないよう鉢から取り出し、根鉢の底に渦巻き状になっている根を取り除き、根鉢の周囲の土を1~3割、7~8号鉢以上ならもっと大きく土を落とす。新しい土に植え替えたらたっぷり水やりをする。


冬も戸外に

耐寒性のあるオミナエシは一定期間寒さにあわないと生育も開花もしないので、冬も戸外に置く必要がある


オミナエシの株分け

株分けはオミナエシの繁殖方法(増殖方法)として、生育促進(大株化による生育の衰えを回復させる)や株の更新などの目的で行われる。花芽分化期に株分けすると花芽分化が停止し、開花が見込めない場合があるので注意。

株分けの方法

オミナエシの株分けは10~11月に行う。根を傷つけないよう株を鉢や地面から抜き取り、根についた古い土をていねいに落とす。両手で株元をつかみ根を切らないように注意しながら、できるだけ根を多くつけるように切り離し株を分け、大きさ別にそろえて植えつける。


株分けの利点

  • 手軽に行える
  • 確実に繁殖できる
  • 姿の整った切り花が収穫できる

手入れ・管理

中耕・除草と施肥

植えつけ初年度は除草を兼ねて中耕を2~3回、根を傷めないように軽く行う。2年目以降は茎葉が繁茂してくるので除草回数は減る。切り花の場合は、収穫間際の施肥は花のばらけや花色不良による品質低下につながるので絶対に行わないこと。


支柱立て

草丈が1m近くまで伸びるので支柱を立てると良い。


整枝

3年目以降の株は、ほう芽本数が多くなり過繁茂になりやすい。ほう芽後に茎の間引きを行い、均整のとれた茎を株当たり10~15本残す。


摘心(ピンチ)

摘心時期は開花予定の80~90日前とし、摘心位置は5~6節で行う。摘心とは苗の活着後に先端部の芽の部分を指先、爪、はさみなどで摘み取り、わき芽(側枝)を発生させ開花させること。


切り花の収穫・出荷

収穫

切り前が早すぎると水あげが悪く商品価値を落とす。夏は2~3分、秋は5分咲き程度を採花の目安とし、収穫後は2時間程度水揚げする。


出荷

結束部15cm程度の下葉と余分な下位側枝を切り取り整枝を整える。


病害虫と農薬

オミナエシの病害虫

斑点病、バーティシリウム、ハダニ、アブラムシ、アザミウマなどが発生する。

害虫・病気の特徴
  • アザミウマ:花弁にシミが見られ、進行するにつれ茶色に変色。
  • アブラムシ:若い茎や葉に群がる。すす病などのウイルス病も伝播。
  • ハダニ:葉裏に生息。葉が白くなり生育が衰える。

殺虫殺菌剤の例

薬剤散布のポイント

防除したい病害虫の種類を明確にして、効果のある農薬を選ぶことが大切。防除時期も重要で、茎葉に寄生する害虫の防除は害虫の寄生を確認してから薬剤を散布しても遅くない。

幼苗や芽、根などを食害する害虫の被害は膨大なため、播種や植えつけ時期に効果のある薬剤を土壌に混ぜておく。病害は被害が進行して病斑が現れ拡大してから薬剤散布しても手遅れになることが多々あるので、発病前あるいは発病初期から数回散布して感染や拡大を防ぐこと。


希釈倍率を守る

乳剤や水和剤などは所定の希釈濃度で十分な効果がある。濃くしてしまうとオダマキに薬害を生じる可能性があるので避ける。特に水和剤などを希釈する時、効果を高めるため展着剤を加えることが良い。粒剤などは1カ所に集中させず、できるだけ均一に土壌表面に散布あるいは土壌に混ぜること。


葉の裏面にも散布

害虫は葉表面より裏面に寄生する種類が多い。病害虫は糸状菌のように無傷の表面からも浸入するが、多くは葉裏にある気孔、水孔などの自然の開口部、害虫や作業時で生じた傷口から浸入するため、かけむらのないように葉の裏側まで丁寧に散布する。散布量は葉先から薬剤が滴り落ちれば十分である。


殺虫剤・殺菌剤の選び方

防除目的を把握

害虫や病気の種類をしっかり把握すること。害虫は姿が見えなくても被害状況で判断できるが、病気は他の要因も関係するため栽培環境や栽培管理の問題点も探す。幅広く効果のある薬剤と特定の病害虫に効果のある薬剤があり、ラベルの適用病害虫の表に記載されている。


散布面積の把握

散布面積が広い場合は薬剤を薄めて使う手間がかかるが、少量で大量の散布液が作れる乳剤などの薬剤を選ぶ。散布面積が狭い場合は割高であるが、エアゾル剤やハンドスプレー剤が使いやすい。粒剤はいずれの場合も使用できる。1年以内に使い切れる量の農薬を探すことがポイント。


農薬の使用上注意点

散布前
  • 薬品のラベルをしっかり読むこと!
  • 体調不良の時は散布を控える
  • ラベル記載の服装着用
  • 大雨、強風、高温(30℃以上)の散布は避ける

散布中
  • 朝夕の涼しい時間帯に散布
  • 風向きに注意
  • 農薬を吸い込んだり浴びたりしないこと
  • 幼児、隣家、通行人、洗濯物、ペットに注意
  • 飲食、喫煙は控える

散布後
  • 使用器具は水洗いして保存
  • 顔や皮膚などの露出部を石けんで洗う
  • 散布時の衣服は着替える

薬剤の保存
  • 薬剤箱を用意して保管
  • 密閉し直射日光の当たらない場所で保管
  • 子供の手のどとかない場所に保管
  • 他の容器に移し替えない

不要になった薬剤の処分

土中の微生物に分解させるのがよく、深さ20~30cmの穴を堀り中身を捨て、空容器は出し切ってから処分する。下水や河川に流してはいけない。


農薬に頼らない病害虫防除

病害虫防除の基本は農薬に頼らず、日々の管理から効率的に防除を行うことが大切である。

病害虫を発生させない対策

  • 健全な苗や種子の選択
  • バランスのとれた肥料管理
  • 栽培環境に配慮
  • 発生した害虫の捕殺
  • 咲き終わった花の処分
  • 落葉した葉の処分
  • 雑草の除草

オミナエシ【育て方のポイントと特徴】 オミナエシ【育て方のポイントと特徴】
オミナエシは古くから日本人に愛されてきた

更新:2016年08月22日|公開:2012年10月01日



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