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多年草・宿根草の育て方|花壇に植える人気おすすめ草花

多年草と宿根草は同義語

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ガザニア(クシショウギク)とボタン

宿根草と球根植物をいう。宿根草は多年草とも呼ばれる。同義語と理解してよく、このサイトでは世間で広く通用している多年草で統一してある。


おすすめの多年草・宿根草

栽培しやすい 冬~春に咲く 日陰でも育つ グランドカバー

多年草・宿根草の種類

耐寒性多年草(耐寒性宿根草)

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オダマキとアマドコロ

寒さに耐えて冬を越す草花であるが、冬の寒さに遭遇することで植物体が春化され、春から生長、開花に至る草花。

冬の寒さを経験していないと、正常な生育開花は望めない


非耐寒性多年草(非耐寒性宿根草)

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セントポーリア(アフリカスミレ)とヘレボルス(クリスマスローズ)

原産地の関係で本来の性質は常緑性でも、日本の冬の寒さには耐えられず、低温で枯死する植物(セントポーレア、レックス・ベゴニアなど)。これらの植物は熱帯性花きや観葉植物として扱われている。

比較的耐寒性があり、戸外の霜除け下程度で越冬する種類は半耐寒性多年草(ゼラニウムなど)と呼ばれる。


種まきでの繁殖

発芽と出芽

種子の発芽とは、種子が吸水をし胚組織の幼根が種皮を破って出現するまでの過程をさす。出芽とは、胚が胚乳や子葉に蓄えられた栄養分を利用して生長し土の表面に出現することをさす。休眠が破られた種子の発芽には、水・温度・光・酸素の4つの環境条件が重要で、それぞれの必要条件が満たされないと良好な発芽率が得られない。


種まきの方法

微細種子はバーミキュライトなどと混和して増量し、用土を入れた箱や鉢などにまく。用土には保水性と通気性が必要で、排水の悪くなる3mm以下の微粉はふるい落とすと良く、小石を容器の底に2層になるように敷き詰めておくこと。発芽用土の肥料成分は、発芽の抑制をするので少量あるいは無しにする。発芽がそろうまでは表土が乾いたらシリンジ(霧かけ)し、光が強すぎる時は遮光をする。覆土(湿度をたもつため)は細かい粒子のバーミキュライトや砂を用い、種子が隠れる程度でやめる。

種まき用土の例

鉢底石の例

発芽率を上げるポイント

種子の保存

種子の保存には乾燥貯蔵と湿潤貯蔵がある。乾燥貯蔵(ほとんどの種子)は、乾燥剤(たまに交換)を入れた缶に種子を入れ冷蔵庫に保管する。ビニール袋での密閉は難しいのでやらない。湿潤貯蔵は、種子を湿らせた砂やピートモスと混ぜ、ビニール袋などに入れて乾燥させないよう密閉し冷蔵庫で保存する。


発芽と水

播き床への水分供給は土を湿らせた後に種子をまき、霧吹きを使って乾燥を防ぐようにする。水分が不十分だと種子の吸水が阻害されて発芽は悪くなり、逆に水分を与えすぎると加湿となり空気量が欠乏し発芽は悪くなる。水分も空気量も両方保つように努めること。


発芽と温度

種子の発芽には温度が重要で、それぞれの植物に発芽適温域があり原産地によって左右される。温帯北部原産(日本を含む)は10~15℃が中心で、25℃になると発芽しない種類もある。熱帯原産は30℃付近で、温室でないと冬の発芽は望めない。


発芽と光

種子の発芽に光は関係し、発芽に光を必要とする種子(光発芽種子)、光を嫌う種子(暗発芽種子)、光の有無に関係しない種子(光中性種子)がある。光発芽種子は、播種後に覆土をし暗所で管理してはいけない。暗発芽種子は覆土の厚さがポイントで、薄いと明るくて発芽しなく、厚いと出芽にエネルギーが必要となり微細種子には負担が大きい。目安は覆土を種子径の2~3倍とし、径2mmのバーミキュライトは吸水すると変色し乾き具合が分かるので使いやすい。


発芽と酸素

種子は適度な水分と共に酸素供給を受けると発芽する。水分が多いと土中の酸素含有率が低下し、少ないと種子の吸水が阻害される。吸水した種子は貯蔵エネルギーを利用するため呼吸を開始するが、そこに多量の酸素を必要とする。


育苗管理

苗の育て方

多年草・宿根草の育苗管理は健全な苗を育てるためで、直射日光を嫌う陰性植物以外の発芽後の幼苗は十分な日光を当てて育てること。置き場所は風通しの良い場所に。水分は発芽前の土は表面を乾かさないようにする。発芽してからは少しずつ乾燥気味に管理することで、幼苗の根毛や根が数多く生えて深くまで伸びるようになり、立枯れ病などの病原性細菌も増えにくくなる。


用土管理

赤玉土:腐葉土=1:1、ピートモスがベースの市販品:腐葉土=1:1、あるいは培養土:砂=4:1に配合した複合用土などを使う。

育苗用土の例

肥料管理

発芽した幼苗には、7~10日に1度の液体肥料を水やり代わりに与える

液体肥料の例

間引き

種子量が多く幼苗が込み合ってくると徒長するので間引きを行い、間引き後は幼苗の葉と葉がふれ合う程度の密度にする。


鉢上げ

本葉が3~4枚になったらビニールポットに(9cm=3号程度)に鉢上げする。赤玉土:腐葉土or堆肥orピートモス:川砂orパーライト=5:4:1を目安に混和し、微塵土を除いた用土10リットル当たり緩効性化成肥料(8:8:8)20~30gを混ぜたもので植えつける。直射日光と雨が当たらない場所で管理し、4~5日後からよく日光を当てる。


植えつけ

最初からプランターや花壇に植え付けると根張りが良くないので、最初の花が咲くまで育苗しそれから目的の場所へ植え付ける。


花壇での育て方

スペースの確保

多年草・宿根草は年を追って株が大きく充実し、株分け作業も必要になってくる。植え替えの必要のない広い場所に植えるとその後の管理も楽である。1・2年草、球根植物などをうまく組み合わせた植栽計画をすると華やかになり、1年を通して彩りある花壇を楽しめる。


苗の植えつけ

ポット苗は植えつけ時に根鉢がくずれないよう前日に水を与えておき翌日に植えるか、当日の午前中に水を与え午後に植え付ける。ポットの土をくずさないように気をつけ、根鉢の表面が花壇の表面と同じ高さになるように植えつける。植え終わったらたっぷり水まきをする。


水まき

植えつけ時に潅水し活着させた後は、原則として水まきはしない。水まきを続けると根は地下の浅い土層でのみ育つため、晴天が続き地表が乾くと根は水不足となり地上部はしおれ現象を起こし枯死する場合がある。自然にまかせれば根は水を求めて土中に深く入り、水不足になれば毛細管現象で地下から水を吸い上げて地上部に供給し、バランスのとれた生育を続ける。

冬の乾燥は越冬中の多年草・宿根草に悪影響を及ぼすので、寒くても水やりは必要となる。水やりはホースやノズルをはずしたジョウロの先端に手のひらを当てて潅水し、水圧で穴が開かないように均一に与えるのがポイント。


肥料

花壇に植えつける場合は、堆肥や腐葉土を1m2当たり2~3kgほどをあらかじめよく混ぜ込んでおく。

元肥(もとごえ)とは多年草・宿根草を植えつける時に事前に施す肥料を指し、花壇では緩効性肥料(N-P-K=10-10-10)50g程度を全面にまいてよく耕してから植えつけるか、有機質ベースの配合肥料をまいて耕した後2~3週間たってから植えつける。

追肥とは多年草・宿根草の生長にあわせて施す肥料を指し、速効性肥料や緩効性肥料を使用する。次々に花を咲かせる多年草・宿根草では、肥料が途切れないように定期的に施肥することが必要で、2ヶ月おきに1回、それを2、3回与えると良く、元肥の1/3量を目安に施す。観賞を目的に花を多く楽しみたいときは、即効性のある液体肥料を定期的に与える。

また多年草・宿根草などの永年植物には、毎年秋に元肥として肥料を施してもよい。


施肥のポイント

施肥全量が一定なら施肥回数を多くして1回の施肥料を少なくして与えると障害が少ない。効果が現れないときは、次回の施肥料を多くせず施肥間隔を短くするか、次回の施肥期まで液肥を与える。リン酸成分の効果は遅れるので、必要量を多く元肥で与える。窒素とカリウムは潅水や降雨で流出しやすいので、元肥以外に追肥を2、3回与える

有機質肥料や無機質肥料にかかわらず、肥料成分は土壌微生物の影響を受けるのでそれらのバランスを保つことが必要。よく熟成されたバーク堆肥などの有機質資材を用土や圃場、菜園などに投入しておくと良い。また、特定の肥料成分で土壌病害がひどくなることが知られているので施肥には注意が必要。

多年草・宿根草の生育や季節に合わせた施肥時期があるが、機械的に施肥するのではなく、植物の生育状態を見る「植物の顔見て」施肥を行うと良い。多年草・宿根草の状態から肥料成分の過多や欠乏が見分けられるよう、日々のチェックすることが望ましい。


肥効期間
  • 化成肥料:約1ヶ月
  • 液体肥料:7~10日
  • 緩効性化成肥料:3ヶ月以上
花壇用肥料の例

コンテナ・鉢での育て方

誰でも楽しめる

限られた土の量で多年草・宿根草を育てるコンテナ栽培は、潅水量が多く細かい施肥管理が重要となる。庭が狭い、日当たりが悪い、時間がないなどでガーデニングがしにくい人でも、コンテナ栽培で「小庭を造る」という創作作業を楽しむことが出来る。園芸環境に恵まれない園芸好きやマンションやアパートなどの集合住宅に住む人にとっては最適である。


1年の作業サイクル

春は頂芽の管理、夏は施肥、秋は枯れ葉の整理、晩秋には茎や葉の始末が多年草・宿根草の1年の作業サイクルとなる。春になると必要以上に芽が出てくるので、適当な本数に摘心・整理する。株分けは秋と春に行えるが、春に新芽を挿し株を更新する方が簡単である。

肥料は一般的に3回、芽が出た時、花が咲く前、花が咲き終わった後。1年草と寄せ植えしている場合は1年草に合わせる。

耐寒性のある多年草・宿根草は一定期間寒さにあわないと生育も開花もしないので、冬も戸外に置く必要がある。


コンテナ・鉢の大きさ

コンテナ・鉢の大きさは数cmのサイズから巨大なものまで幅広くあり、植える多年草・宿根草の種類・本数・生長した姿を考え大きさや形を選ぶ。多年草・宿根草では最低15cm以上は必要で、小さすぎると水やりの手間が多くなり大変。複数の植物で寄せ植えを楽しむ場合は、幅20cm・深さ20cm以上の大きさが必要である。


コンテナ栽培の用土

限られた土の量で育てるコンテナ栽培は、培養土の選び方が大切になる。何度も水やりしても空気量が減らず、団粒構造が崩れにくい水はけの良いものを選ぶ。数多くある培養土用資材(単用土)を集め自分で配合するのは大変なので、少量の場合は配合されたものを園芸店やホームセンターなどで購入するのが良い。

多年草・宿根草にはやや重い土を培養土として用いるのが基本となる。赤土、黒土、荒木田土、赤田土は保肥力があるので、栽培期間の長い多年草・宿根草を植えるのに適している。これらをベースにパーライトやバーミキュライトなどの軽い素材をブレンドする。赤玉土:腐葉土=7:3の配合土、あるいは市販の培養土に赤玉土を2~3割加えて用いるのおすすめである。

コンテナ用土の例

植えつけ作業

つぼみが見える程度の小さい苗を育ててから植えつけた方が丈夫で長持ちする。寄せ植えを楽しみたい場合は大きな多年草・宿根草から植える。

植えつけ作業は風や日の当たらない場所で行うが、重いコンテナでは置き場所で植える。コンテナの下にはレンガや石などを置き空間を作る。鉢底には排水を良くするためゴロ石(軽石・鉢底石)を敷くが、土の排水性や通気性をよくする働きがあり根腐れの予防に効果がある。ただ排水孔がいくつも開いていたり、排水の良い土であれば必要ない。

鉢底石の例

植えつけのポイント

植えつけはポットから土がくずれないように根鉢を抜き、あらかじめ決めた場所に植える。根鉢とコンテナの間には隙間ができないよう、棒などでつついて土を入れていく。用土は鉢の上面まで入れず2~3cm下げておくと、水やり時に水や土が流出しなくなる。必要に応じて支柱を立てても良い。

植えつけたら水やりを2回に分け、1回目は鉢穴から土が少し流れるまで、2回目はコンテナ内の隅々まで水が行き渡るようにする。植えつけ後は1週間ほど直射日光や風を避けた場所で管理する。


水やりの管理

季節や気象条件、コンテナのサイズ、用土の種類、多年草・宿根草の大きさなどで水やりの量や間隔は異なってくる。夏の日当りの良い場所に置かれたハンギングバスケットは日に2度水やりが必要になり、冬は何日も水やりが必要でない。寄せ植えの場合は多年草・宿根草の性質を確認し、乾燥に強い植物と弱い植物の組み合わせは避けた方が無難である。


水やりのポイント

水やりは朝方が良く、気温が高くなる日中は避けた方が良い。水は花や葉にかからないよう株元から鉢土全体に行き渡るようにする。鉢底から水が流れ出るまでたっぷり行い、夕方には乾いている状態が理想的。

夏は朝に水やりをし30℃を越えるような日中は避ける。気温より用土の温度が高くなり、根がつかれ生育が停止する原因となる。冬は寒く凍るような日中や気温が下がる夕方には水やりをしないこと。土が凍り、根が切断されたり凍傷にかかったりして根を傷める。

乾きすぎた培養土はたっぷり水をかけても水道(みずみち)ができて全体に行き渡らなくなるので、水やり後しばらくしてから2回目の水やりをする。


水やりのトラブル

水が多く排水が悪い症状
  • 花が小さくなり腐ってくる
  • 生育不良で軟弱になる
  • 葉の一部が腐り、上の方の葉と下の方の葉が同時に落ちる
  • 葉が湾曲し黄色くなってなえる。先端が茶色くなる
  • 根が褐色になりもろく切れやすくなる

水やりが不定期で時々乾燥させる
  • 開花期間が短く花がなえやすく、散りやすい
  • 軟弱で萎え、小さいか生長しない
  • 古い下の方の葉から落ち始める
  • 葉が湾曲し黄色くなってなえる
  • 葉色が茶色になり乾燥する

水がしみていかない

土の表面が固まってしまうことが原因。表面をスコップやフォークで刺し、水が通りやすいようにする。植え込んであるコンテナを水に浸す。


水道(みずみち)ができてしまう

培養土が縮み、土とコンテナの間に空間ができることが原因。植え込んであるコンテナを水に浸し培養土を膨らます。


肥料の管理

コンテナ栽培は土の量が限られているので施肥料が多年草・宿根草の生育に反映しやすい。多く与えすぎると根腐れを起こし、少ないと肥料切れを起こしてしまう。生育の早い春植え多年草・宿根草には肥料を多めにし、ゆっくり生育する秋植え多年草・宿根草は少なめに施すのがポイント。

元肥として緩効性肥料や配合肥料を土に混ぜ、用土1リットル当たり3gを目安とする。追肥は2、3回与えると良く2ヶ月おきに1回与え、元肥の1/3量を目安に施す。観賞を目的に花を多く楽しみたいときは、即効性のある液体肥料を定期的に与える。

コンテナ用肥料の例

施肥のポイント

施肥全量が一定なら施肥回数を多くして1回の施肥料を少なくして与えると障害が少ない。効果が現れないときは、次回の施肥料を多くせず施肥間隔を短くするか、次回の施肥期まで液肥を与える。リン酸成分の効果は遅れるので、必要量を多く元肥で与える。窒素とカリウムは潅水や降雨で流出しやすいので、元肥以外に追肥で2、3回与える

夏は肥料が溶けやすいので肥料切れに注意が必要。粒状や固形肥料は温度が高く潅水量が多いと水に溶けやすくなり、肥効期間は表示より短くなる。

多年草・宿根草の生育や季節に合わせた施肥時期があるが、機械的に施肥するのではなく、植物の生育状態を見る「植物の顔見て」施肥を行うと良い。多年草・宿根草の状態から肥料成分の過多や欠乏が見分けられるよう、日々のチェックすることが望ましい。


植え替え作業

多くの多年草・宿根草では植え替え(最低でも3年に1度)が大事な作業となる。植え替えはルートバンド(根の発達が進み過ぎて鉢底まで帯状に根の回っている「根づまり」状態)ができ排水孔から根が伸びてきて土の乾きが早くなり、生育が悪くなったときが植え替えの目安となる。


植え替えのポイント

植え替え作業はほぼ1年中できるが、多年草・宿根草が活動を始める春に行うと失敗が少ない。耐寒性のない多年草・宿根草は冬を避けて気温が上がる初夏に行うのが良い。鉢から取り出した株は、古い土を落とし黒くなった根は取り除く。鉢の大きさを変えないときは、根の先を刈り込むが25%以上カットしないのがポイント。

培養土は元の鉢土と同じ組成の土を用い、水やりは新しい土に根が伸びるまでは株元中心に行う。暑い季節の鉢上げ後は1週間程度は日陰に置き、活着を待って目的の場所へ移動させる。


鉢替え

鉢替えは現在使っている鉢よりもひとまわり大きい鉢に植え替えること。根鉢を崩さないよう鉢から取り出し、根鉢の底に渦巻き状になっている根を取り除き、根鉢の周囲の土を1~3割、7~8号鉢以上ならもっと大きく土を落とす。新しい土に植え替えたらたっぷり水やりをする。


寄せ植えの植え替え

多年草・宿根草の寄せ植えの場合は1年草だけを整理する。根は丁寧に抜きやや大きめに土を取り、新しい培養土を入れ次の苗を植える。


多年草・宿根草の株分け

株分けは多年草・宿根草の繁殖方法(増殖方法)として、生育促進(大株化による生育の衰えを回復させる)や株の更新などの目的で行われる。花芽分化期に株分けすると花芽分化が停止し、当年あるいは翌年の開花が見込めない場合があるので注意。

株分けの方法

根を傷つけないよう株を鉢や地面から抜き取り、根についた古い土をていねいに落とす。両手で株元をつかみ、根を切らないように注意しながら1芽あるいは2~3芽をひとまとめにして株を分ける。新芽を発生させるため先端の長い根を切り詰めると、株の生育が盛んになる。株の大きさに適した鉢の中心に株を据え、まわりに用土を入れていく。鉢底から澄んだ水が流れ出るまでたっぷり水やりし、風の当たらない半日陰に2~3日置く。


株分けの時期

  • 夏~秋に開花:早春
  • 春~初夏に開花:春の開花後 or 分化後の秋
  • 耐寒性が弱い:秋の寒害を避け翌春

株分けの利点

  • 手軽に行える
  • 確実に繁殖できる
  • 開花までの期間が短い

多年草・宿根草の管理

花がら摘みの注意点

花がら摘みとは咲き終えた花を摘み取ることで、花が咲き終わる時期には日課のように行う。注意点は、茎を強く引っぱらないこと、摘花の時は深く切り戻さないこと。

花がら摘みの目的は、花後に成熟する種子が育つ子房の除去で、残すと結実に栄養分が使われ次の開花が減少してしまう。また、花弁からの病気感染の防止もあり、咲き落ちた花弁は灰色かび病(ボトリチス病)の巣となることがある。


摘心(ピンチ)

苗の活着後に先端部の芽の部分を指先、爪、はさみなどで摘み取り、わき芽(側枝)を発生させ開花させること。特に頂芽優勢の強い多年草・宿根草や花ぞろいの悪い植物に行う。1回でもよい場合と2~3回、あるいはそれ以上繰り返すこともある。


切り戻し

切り戻しの目的は、花が咲き終わった後その茎をはさみなどで切除し、すぐ下のわき芽を育て再び開花させるため。主に1株でも観賞単位になる多年草・宿根草で行う。


刈り込み

花壇に群生して咲く多年草・宿根草に行い、これらはほぼ一斉に開花しわき芽の再生力が強いので、草丈の1/2ほどまで一気に刈り込む。


台切り

背の高くなる多年草・宿根草は、ある時期に株元近くで切る(台切り)とちょうど良い丈で花が咲く。


多年草・宿根草の農薬

薬剤散布のポイント

防除したい病害虫の種類を明確にして、効果のある農薬を選ぶことが大切。防除時期も重要で、茎葉に寄生する害虫の防除は害虫の寄生を確認してから薬剤を散布しても遅くない。しかしチョウ目の害虫などは大きくなるにつれて食害量も多くなり、老齢幼虫は若齢幼虫に比べ薬剤の効果も劣る傾向にあるので、孵化直後の若齢幼虫時期に駆除する。

幼苗や芽、根などを食害する害虫の被害は膨大なため、播種や植えつけ時期に効果のある薬剤を土壌に混ぜておく。病害は被害が進行して病斑が現れ拡大してから薬剤散布しても手遅れになることが多々あるので、発病前あるいは発病初期から数回散布して感染や拡大を防ぐこと。


希釈倍率を守る

乳剤や水和剤などは所定の希釈濃度で十分な効果がある。濃くしてしまうと多年草・宿根草に薬害を生じる可能性があるので避ける。特に水和剤などを希釈する時、効果を高めるため展着剤を加えることが良い。粒剤などは1カ所に集中させず、できるだけ均一に土壌表面に散布あるいは土壌に混ぜること。


葉の裏面にも散布

害虫は葉表面より裏面に寄生する種類が多い。病害虫は糸状菌のように無傷の表面からも浸入するが、多くは葉裏にある気孔、水孔などの自然の開口部、害虫や作業時で生じた傷口から浸入するため、かけむらのないように葉の裏側まで丁寧に散布する。散布量は葉先から薬剤が滴り落ちれば十分である。


病気の種類

  • 病原菌:ウイルス、細菌・放線菌、糸状菌(カビ)
  • 害虫:ダニ、センチュウ、
  • 土壌・肥料要因:土壌酸度の不適、肥料成分の過不足、微量要素の欠乏症
  • 気性的要因:風害、水害、冷害、日焼けなど
  • 科学的要因:大気汚染物質、殺虫剤などの高濃度散布

害虫・害獣の種類

  • 食害性害虫:チョウ目の幼虫、コンチュウ目など
  • 吸汁性害虫:アブラムシ、カイガラムシ、センチュウ目、ダニ目など
  • 害獣:モグラ、ネズミ、イノシシ、シカ
  • 害鳥:スズメ、ムクドリ
  • 不快害虫(植物に害なし):アリ、ムカデ、ヤスデ

殺虫剤・殺菌剤の選び方

防除目的を把握

害虫や病気の種類をしっかり把握すること。害虫は姿が見えなくても被害状況で判断できるが、病気は他の要因も関係するため栽培環境や栽培管理の問題点も探す。幅広く効果のある薬剤と特定の病害虫に効果のある薬剤があり、ラベルの適用病害虫の表に記載されている。


散布面積の把握

散布面積が広い場合は薬剤を薄めて使う手間がかかるが、少量で大量の散布液が作れる乳剤などの薬剤を選ぶ。散布面積が狭い場合は割高であるが、エアゾル剤やハンドスプレー剤が使いやすい。粒剤はいずれの場合も使用できる。1年以内に使い切れる量の農薬を探すことがポイント。


農薬の使用上注意点

散布前
  • 薬品のラベルをしっかり読むこと!
  • 体調不良の時は散布を控える
  • ラベル記載の服装着用
  • 大雨、強風、高温(30℃以上)の散布は避ける

散布中
  • 朝夕の涼しい時間帯に散布
  • 風向きに注意
  • 農薬を吸い込んだり浴びたりしないこと
  • 幼児、隣家、通行人、洗濯物、ペットに注意
  • 飲食、喫煙は控える

散布後
  • 使用器具は水洗いして保存
  • 顔や皮膚などの露出部を石けんで洗う
  • 散布時の衣服は着替える

薬剤の保存
  • 薬剤箱を用意して保管
  • 密閉し直射日光の当たらない場所で保管
  • 子供の手のどとかない場所に保管
  • 他の容器に移し替えない

不要になった薬剤の処分

土中の微生物に分解させるのがよく、深さ20~30cmの穴を堀り中身を捨て、空容器は出し切ってから処分する。下水や河川に流してはいけない。


殺虫殺菌剤の例


農薬に頼らない病害虫防除

病害虫防除の基本は農薬に頼らず、日々の管理から効率的に防除を行うことが大切である。

病害虫を発生させない対策

  • 健全な苗や種子の選択
  • バランスのとれた肥料管理
  • 栽培環境に配慮
  • 発生した害虫の捕殺
  • 咲き終わった花の処分
  • 落葉した葉の処分
  • 雑草の除草

更新:2016年07月25日|公開:2012年09月03日



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