コンクリート構造物の寿命は、一般的にどのくらいなのだろうか?人間に寿命があるように、コンクリート構造物にも寿命があります。使用に耐えられなくなって、補修や取り壊し、作り替えなどが必要な時期がいつかやってきます。しかし、コンクリート構造物の寿命を左右する要因は数多くあり、その時期を定めることは現実的に困難です。そうはいっても、その時期をおおよそ予測しておくことは必要であり、そのための1つの目安として耐用年数という考え方が用いられています。
耐用年数には3つの考え方があります。経済的耐用年数、機能的耐用年数、物理的耐用年数です。
経済的耐用年数の例は、建物における減価償却資産としての法的耐用年数です。鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造で60~65年、橋梁で50年と定められています。
機能的耐用年数は、建設された構造物が時代の変遷とともに、期待される機能をはたせなくなったという耐供用性の観点から算出される耐用年数であって、道路橋では交通量が増大した場合や前後の道路幅が変更になった場合などがこれにあたります。
物理的耐用年数は、構造物の性能低下によって決まる寿命であって、安全性の見地から機能的耐用年数や経済的耐用年数よりも長くなければなりません。
コンクリート構造物は多くの場合、重要な社会資産であり、貴重な個人資産でもありますので、メンテナンスを行うことでその耐久性を維持することが非常に大事です。
耐久性の向上とは、材料の吟味、適切な配合、丁寧な施工、充分な養生を行いさえすれば得られます。これは、経費や工期に制約さえなければ、比較的簡単なことです。しかし、実際は制約がある場合がほとんどですから、混和材量や養生方法に工夫が必要です。また、すでに損傷をこうむってしまった既存の構造物の場合には、寿命を延ばすための補修が必要となります。
【作成日:2010年1月22日】